ドッコイショ

 

イワシや、アジや、カツオなどがダンゴになって群がり泳ぐ様は、世間に迎合した生き方そのものだ。

群れこそが１匹であって、１匹は１匹でない。

彼らの目玉は顔の横に付いており、前を見るより隣の仲間の動静観察が主である。

で、こういう人間はとても多いのであって、格好つけて、

「人は社会的動物であって、一人では生きられない、助け合って共生しなけりゃなんねェ」などというが、

 

♪  おとこなら〜､おとこなら〜

産まれたときは裸じゃないか

死んでゆくのも裸じゃないか

どうせ死ぬなら一仕事、

おとこなら、やってみなぁ〜♪

 

と、は言ったものの、

わたしだって、やはり人目は気になる。
わたしは他人の動静観察がすこぶる下手であって、ために若い頃から往生しておる。

とうとう、観察技術上達せぬまま歳食って今このざまだ。

 

ある人がネ、

ハネを３６本釣ったとか、鯛を１７枚釣ったとか、ヒラメがカレイがどうだこうだと言うわけです。

他人の動静ですけど、まっこと気になりますなぁ、

 

うわぁ〜、もうたまらん！！

ワイも、ワイも、そこへ連れてってぇなァ〜、

“寄らば大樹の陰、釣りは大漁人の側”
あぁ、ドッコイショ！