多次元対策

昼寝の夢でホタテ食ったら又腹具合が悪くなった。

目覚めてトイレへ駆け込み事なきを得たが、まことにバカバカしい話である。

朝ご飯・昼ご飯に、悪いものを食わなかったか？

昨夜は何を食ったのだったか？

なぁ〜んも、悪いものは食っとらん。

やはり、夢のなかのホタテに当たったのである。

ホタテにやられた実感がある。

今夜も、またホタテがあらわれたらどうしよう。

対策が必要だ。

万一、ホタテが夢にあらわれても、食わなければよろしい。

だが、食わないでおこうと思うその心がけが、夢のなかでも堅持できるかどうか。ここが問題。

わたしは、４０歳過ぎまでヘビースモーカーだった。

体調を壊して禁煙へ走ったが、禁煙後も１０年・２０年にわたり、たびたび夢にタバコがあらわれ、そのつどごく自然に喫煙を楽しんだ。

夢から覚めて、あぁ得をしたと思った。

禁煙後２０数年も経って、すっかりニコチンが抜け出ているに違いないのに、タバコ夢の後は、充分喫煙可能なニコチン的体質に戻っているように思われた。

タバコの場合は、夢にタバコがあらわれたら、吸ってよろしい。

だって、吸い得だもの。

だが、ホタテの場合は、食っちゃぁならねぇ。

腹が痛くなる。

難儀だ。いくら考えても良い対策がない。