けじめ

今朝未明、救急車かパトカーか分からぬが激しくサイレンが鳴って、それがだんだん大きく騒がしくなり、我が家の前を通り過ぎて間もなく鳴り止んだ。

と、パチパチ・ダダダンと単発・断続音。

ただ事でない雰囲気がみちみち、流れ玉が飛んで来そうだった。

それでも、起きだすのがめんどうで、そのままベッドで寝続けていたら、かみさんがごそごそ起きだして、２階の窓から外の様子をうかがって、

「パパなんか変よ、○◇さんのお家みたい」という。

「消防車みたい、赤い回転灯がいっぱいよ」という。

で、しかたがないから不承不承起きだして、様子を確かめに外へ出た。

真夜中、真っ暗である。午前３時過ぎ。

我が家の、真後ろのお家の、筋向いの電柱が、威勢良く火を噴いたということである。

すでに一件落着していて、１０名ばかりの付近の住民が寝ぼけまなこでボヤァと立っていた。

「あぁそう、なぁ〜んだ、たったそれだけ…」とわたし。

「すっごく火がでたのよ！窓から火が見えた」と当家奥さん。

火を噴いた電柱は、その奥さんらご夫婦の２階寝室脇２〜３ｍの位置にある。寝室を覗き込むような感じで火を噴いたということになる。

電柱のその部位にサーチライトが当てられていて、壊れたトランスの残骸が引っ掛かっていた。壊れ方から察するに、トランスは爆発的に火を噴いたのであろう。

「あそこも、ここも灯が点いとる。なんでやろ」と消防士。

大きなトランスがハジケ燃えたというのに、周辺の家の電灯はみな点いている。

ついで何か起きそうな気もするし、何も起きずにこのまま落ち着くような気もする。

起きだしてきた住民も、駆けつけた消防車・パトカーも、しばし中途半端な雰囲気を味わって、なにとはなしにおしまいになった。

霧のような小粒の雨が降ったり止んだりの朝である。

今朝の新聞朝刊に、某市漁業組合の漁業補償を巡る不適正会計のことが出ている。

数週間前だったが、大阪府魚連の関空にまつわる黒いウワサの記事を思い出した。

各地漁協周辺に何か起きそうな気もするし、起きないような気もする。

もう一度、寝なおそうかと思いつつ朝を迎えた。

ケジメのつかぬ一日になりそうである。