トトロとっつあん

 

おもっ苦しい震災記念日が過ぎて、また現実に戻っている。先の大戦の記憶にしても、８年前の大震災にしても、あまりにも悲惨な結果であったため、これを繰り返さないように工夫するのはまぁ当然のことでしょう。

だがしかし、イベント化してまで騒ぐのはいかがなものか。

先の震災の際、まさに渦中に居た者として、日本人の軽々しさを嘆かざるを得ないです。

 

あのときわたしは思ったです。

時間の経過と共に、この震災のことを、あれこれ言う人たちが、この後、ぞろぞろ出てくるだろうなと。

で、出てきましたねぇ。

あの時、さも先頭に立って、混乱のなかを、獅子奮迅の活躍をしたようなことを、話し、かつ筆にするあの人は、わたし知ってますけど、当時は、腰抜けみたいに逃げ隠れていましたよ。

その類の人が、たまたま区のエライさんであった区なんぞは、どれだけ区民が割りを食ったことだったか知れませんです。

こんな隠れた震災記録はまだ誰も書かんようですな。

 

お役所には、きわめて要領の良いエライさんが多かったです。

被災市民の前には、極力出ないでおいて、陰で「市民一人一人の自力更生努力こそが、今は、一番大切なんだ」とか言って、尻帆・尻帆で、結果何もお手助けしなかった。だのに、部下には厳しかったですなぁ。そんなことする予算なんか無いだろうとかいって、部下の進言を、隠れ部屋のなかから蹴っ飛ばしてばかりいた。詳しくは未だ言い辛いけど、危機管理なんてどこの国のことか、てな感じだったなぁ。わたし、当時、その下っ端だったから、しんどかったわけよ。

現在はどうか、だって？

そんなこと知るか！わしゃ関係ない！！

 

ただ、言うておきますけど、いまどき震災経験の保持・記憶をことさらに云々いう人のなかに、本物の危機管理に通じた人は居らんでしょうよ。本物たちは、軽々しい議論の中には入らんです。場末の立ち飲み屋あたりで、安酒くらっておる。そういうもんですよ。世間てぇものは。なにせ、わたし、立ち飲み屋が好きなもんで、つい、そう言いたくなるわけよ。

 

最近のことですけど、

我が家も、あの時に、だいぶやられていたみたい。瓦はズルし、雨戸は閉まらなくなるし、もちろん室内の障子や襖も、はすかいにしか動かなくて、上下どちらかに隙間がありますです。でも、ぜんぜん壊れたような気がしない。ちゃんと建っていて立派なもんだと、当時から、また今でもそう思っている。なにせ、はちゃめちゃにめげた家を、家庭を、たくさん見ましたからねぇ。判断基準があの時以来狂って、いや、正常になって、まぁ、いわばその余得でもって、幸せな時を過ごしておりますです。

 

釣りですけど、

あの震災の前後は、釣れなかったですなぁ。前後の前の方は、直前まで、日々釣りに行っていた。ぜんぜん釣れなくてボヤイテばかりいた。後の方は、約９か月後になって初めて釣りに出たわけだけど、海底が無茶苦茶になっていたようですな。毛虫みたいな変なゴカイもどきが度々針に引っかかり、魚なんてどこかへ行ってしまったみたいだった。

 

釣友たちが、つい最近の情報によると、さかんに鯛釣りに挑戦しているようです。

わたしは、ギックリ腰のこともあって自重している。

あの海で、鯛が釣れるようになっとること自体、僕かぁビックリです。

昨日（１月１８日）も、連中は、ドッ！と、鯛釣りに、明石沖へでかけたみたい。

その結果がインターネットで四方八方に飛び交っている。

わたし、それを、横合いから垣間見て、結構これもまた釣りの一種かな、などと思いつつ楽しんでいる。昨日はですね、ボーズが多かったらしい。

あぁ、

バグちゃん！トトロとっつあん！　修行が足らんよ！