釣りの裏側（悪天候の日）

インターネットでＭＩＤＩ関係サイトを開き、好みの歌を取り出す。

知らぬ歌だと思っても、取り込んで鳴らしてみると、案外聴き知った歌であることが多い。

音量は最低にセット。歌うといってもボソボソつぶやく程度。隣室でテレビを楽しむかみさんに聞こえるのはまずい。

今日は、朝から、カミサンがお出かけの日であった。

で、少し音量をあげて歌った。部屋の窓は全部閉め、ビール・焼酎を呑みながら…。

酔うほどに声が大きくなるようだ。道行く人を驚かせてはいけない。

若い人には勧められない年寄りの遊びである。懐古趣味。昔はよかった。ここが出発点。実生活からの疎外感がそうさせる。

朝風呂は、昔人間にとって最高の贅沢である。

少し酔っ払って、朝風呂に入る。

風呂は熱め。

高血圧者には好ましくないらしいが、年々熱め好みになる。

揚がって、また、すこしビールなんぞ飲み、眠くなれば昼寝する。

こんなことばかりやっていたら、将来ろくな者にはなれんと思うが、あぁそうだった、定年退職後既に３年、俺はもう仕事が終わったのだったと思い直す。

老母が未だ入院中である。また、危機を脱し意識が戻った。

見舞うにつけても、老けた息子の顔を見せる残酷さを思う。

白毛混じりの髭をあたる。