掃 除  

 

神奈川に住まう某先達(せんだつ・その道のベテラン指導者)が、わたしの苦境を慰めて…、

そういうときには、

「普段は掃除できないエンジンルームでも掃除するがよろしい」、

と、言うてくれた。

なぁ〜るほど、と思ったから、その心で、このところ過ごしていた。

これって、ある種余裕ですな。

こういうことを言うてくれる先輩が居るということは、ある種財産じゃな。

以来、思いつめることも無く、ワッシャよろこんでおる。

 

で、今日は、ヒマができたから、エンジンルームの掃除にとりかかった。

百円パン1ケと、明太子おにぎり1ケと、缶ビール1ケ、持って遠足気分で出かけた。艇キャビンでくつろぐ時間って、最高です。

先日来、艇の内外を、気の向くままにこすっておるが、未だエンジンルームには手をつけていなかった。
 

エンジンルームだけど、

以前、オイル缶をひっくり返したことがあったりしたので、そこらじゅうが油でベタベタヌルヌルだ。油にゴミがくっ付き、凝り固まったりしておって、汚いことおびただしい。

だれだって、こんな場所でエンジン取り付けの作業するなど、イヤでしょうよ。

よかった! 新エンジン到着前に掃除ができて。

洗剤を霧状にして一面に吹き付け、あとはひたすらコスリ倒した。

ピッカピカになって、あぁ〜気持がいい。

 

エンジンルーム掃除のことを勧めてくれたのは、アルビン28・イーグリット艇長の南藤氏である。

得がたい先達。ほんと、こころから感謝している。

氏の、言葉が無かったら、わたし、エンジンルームなんぞ掃除することなかったろうし、

と、言うより、艇のぶざまな格好を見るのが辛かったから、気持ちの上で逃げていて、マリーナへさえも行かなかっただろう。

缶ビール1本だけだったけれど、おいしい昼ごはん食べた。

掃除、それは、単にきれいにするということ以外に、とんでもない効用をかもしだすみたいですな。