春うらら  

 

淡路島の南淡町から、ネギ鴨で、明石大橋を渡ってやってきたはずのおっさんが、1番勝って、大変なご機嫌である。

と、いうことは、他の面々はダメだったということで、なかんずくわたしは踏んだりけったりの惨敗だったてぇ〜こと。

でも、そこは、長年の付き合いだ、勝った者が奢るということで、負けた者はなんとなく慰められ、たった今、わたし、酔っ払って帰宅。午前0時半。

実は、今日、呑み代払おうにも、わたし、お小遣いを持ってなかった。

 

今日ばかりは、なんとなくマージャンというか、人生というか、そういったものの、底流に流れる真理を垣間見たような気がしてならん。

 

マージャンてぇものは、手作りに気を捕られると、いけないようですな。

総じて、なるようにしかならん式の、怠け者が案外好成績を残します。

対戦相手の三名は、けしからんことに、みなこのタイプ。

なっとらん、おっさんたちばかり。

なまじっか、わたしみたいに大志を抱き、世の中を、改革してやろうなどは、思わぬ落とし穴に落っこちる。

 

気合が入りすぎると、ろくなことがない。意識モウロウがエエみたい。

で、ついつい呑みすぎて、ロン!と、上がりを宣言したら、チョンボであって、罰点をふんだくられた。けしからん、実にけしからん!

 

で、勝負終了後、呑み屋へ連れて行かれたわけだが、勝ち組に奢ってもらうってぇのは、ヤッパおもしろくない。いまいち酒が美味くない。変な味がする。

店に居た先客が、妙な節でカラオケをやるのが、じゃまっ気で、ダマットレ!と言いたいのを我慢、我慢。

 

ついさっき帰宅して、エイヤッ!と丹田に気合を入れ、焼酎の栓を抜き、気ままにゴクッと呑んで、あぁ〜エエ心地。

ほいで、この勢いで、

ごちゃごちゃ言わずに、風呂入って寝まっさ!

 

ロンチーポン世間虚仮春ウララ    隠居 波平