T艇頑張る(3)

 

T艇九州一周クルージングの様子は、同艇1等航海士ヨシ○からの実況メール「長崎通信」が、一番よくわかる。ヨシ○は、なかなかの文学士。生き生きしたメール文を発信する。

できれば、これを、そのまま掲出したいが、公開するについては、プライバシーがらみの話題や、野卑すぎていかがかと思えるものがある。しかたないから、添削・選定し、ここへ要点集約の上、掲出するのである。

 

さて、

内之浦港をハマチ養殖漁業者たちが見守る中、寒冷前線直下の日向灘へ出港したT艇。波高2.5メートルはあったろうと思われるがどうだったのだろう。

24〜29ノットで突っ走ったらしい。

追っかけ波だが、波より早く走るから、追っかけ波じゃないなどとほざいておる。ヨシ○とT氏、豪気がすぎるのじゃないか。

 

油津で給油し、また、荒れた海へ突っ込む。

艇長T氏が数日来の便秘らしい。しっかり溜め込まれたクソに揉まれた屁が、エンクロージャ(囲いの付いたフライブリッジの意)に充満し云々とある。

 

豊後水道17マイル手前から、波の様相が一段と厳しくなり、15ノットで走るのがやっとだと入電(メール)あり。

なんで、ここで荒れるのやろ?との疑問があるようだったので、

⇒「豊後水道あたりは風の方向がめまぐるしく変わる。たまたま同水道は干潮流の時刻にあり、南流れ約3ノット」と、パソコン検索結果をメール送信。潮と風が真っ向面からぶつかり思わぬ高波を生んでいる模様。

 

今夜は「佐賀の関」泊にするとのこと。また、関サバのご馳走を食う気らしい。

佐賀関のサバ、6000円とある。食ったのだろうが、感激の言葉がない。サバの煮付けか塩サバ食ったわけじゃあるまいが、贅沢も過ぎると興奮がくたびれる。

 

最終日は、5月5日。佐賀の関を7時出港。

瀬戸内海を東行し、途中、大三島で給油の後は、一気に、高砂・播磨マリーナを目指す。

午後6時前無事帰港。時間がかかり過ぎている。大三島で昼寝でもしていたのだろうか、よほどのんびり走ったようだ。T艇は、巡航速度30ノットは充分に出る艇だ。突っ走れば午後2時過ぎには帰着できたろうに。

春の海、のんびり航行も、また一味違った味があったのかな。

 

余談ながら、

わたしの愛犬「花」が、本日16:40、その愛くるしいワン生をまっとうし、あの世へ旅立った。

T艇の壮大な遊戯に気持ち連なりたいは山々海々なれど、今のわたしは「花」との別離の酒に酔いつぶれんこそが望み。

本稿の基調、いささか静かにすぎること、お許しあれ。