土俵が違う　　

 

台風が攻め上がってきて、予定が狂いさっぱりワヤだ。

台風は誕生から数え、早くて６日、遅くて１０日で日本に達する。

今回の６号は遅い歩みでわたしの予定を狂わせた。２０日には日本を縦断し日本海北方へ去ると読んでいたのが狂った。

 

定年後の仕事場を体育館に得ているが、土日祝に利用者が偏るから、お休みは利用者の少ない平日にいただくことになっている。今回は月・火・水の三連休があたる順になっていた。

釣りシーズン真っ只中の三連休だ。体調も、生活パターンも、完全に三日連続釣り行きモードになりきっていた。

台風が、日曜日中に日本列島を通り抜けるはずだった。だのに…、

 

自宅のリフォーム工事だが、未だ外回りが仕上がってなくて、これも実は天候待ちの状況である。

昨夜も一昨日も、
かみさんは工事完成を待つ意味から、天候のことを言い、

わたしは、月曜からの三連休を釣り行きしたい意味から、天候のことを言う、

ときどき、二人の話題は交差し、その都度、話の土俵が違うのがわかり、これはわたしの方が大いにあわてて、かみさん側へ話題をシフトする。が、なかなかこれがうまくいかなくて、かみさんが呆れたような、あきらめたような、哀しげな顔をする。

 

わたしは、かみさんに哀しげな顔などさせたくないから、話題を工事に急カーブさせ、座の盛り上げを計るが時既に遅し。食い違いの元凶は、台風の側にあって、わたしが悪いわけでもなんでもないが、こういう場合はホント困る。

 

既にわたしの頭は次週の休み（火曜・木曜）の天候予測へ向けられておる。

真ん中の水曜日に、有給休暇を申請し、三連休を得たいものだと画策中である。

だが、これに、意を使いすぎると、またぞろ、かみさんに哀しそうな顔をさせることになるかもしれん。

ブルブルッ！と、あたまを振って、

たった、今、わたし、脳味噌中に工事のことを思い描かせた。

あれ！

かみさんは、まだ外回りが終わっておらんと嘆いていたが、外回りっていったいどこのことだ？

工事後の庭のゴミ掃除は必要だとは思うが、どこを、どうすることになっとったかな？