あぁ〜退屈だ　　

 

大学２年の甥っ子が友達二人を連れて魚釣りにやってきた。

我が家に二泊三日。かみさんがはりきって、各種の肉の上等をドッサリ買い込んだ。

３名は高校生時代の野球部仲間。進学後もそれぞれの大学で野球を続けている様子。

「君らほんまに野球やっとるのか？」と、わたし。

茶髪。首にネックレス。化粧水の匂い。図体は大きいが、そろって、なんとなく印象が軟弱である。

 

来宅初日は昼過ぎから沖へ連れて出た。

凪ぎのはずだったが、気流不安定の影響があってややこしい風が吹き、波が立った。

３名は艇の先端に陣取り、頭から波シブキをかぶり、スリルを楽しんたが、

少し沖へ出るといよいよ波高く、必死にバウレイル（艇船首部の手すり）につかまる様子が腰が引けておかしかった。

 

ほどなく船酔いする者が出て早々に引きあげた。

３名ともフラフラ。住まい近くの、リゾートホテル・グリンピア三木へ連れて行き、温泉に入らせた。潮ッ気がとれ、少し息を吹き返したみたい。

 

翌朝は５時半にたたき起こし、酔い止め薬を飲ませ、沖へ。

淡路島西方、播磨灘は室津の瀬へ。

エソ数匹と豆アジ少々。惨敗である。

家島・上島へ転進。

艇の下は豆アジで魚探反応真ッ赤々。

その豆アジを太仕掛けのサビキに鼻掛けし、垂らすと、ハマチがかかった。

フカセにして放つとドエライ当たりがあって。竿をあおる間もなくプッツン。これが数回あったが魚が大きすぎたようだ、取り込めなかった。

サビキでハマチが５本とれた。やはりサビキをぶち切るヤツがいて、これは３号ハリスではあきらめるしかない。

 

明けて今日は三日目の朝である。

彼等が早起きするようなら、また、沖へ連れて出ようと身構えていたが、彼等は１０時になった今も爆睡中で、わたし、しょざいが無くて、こうしてパソコン打っておる。

彼等は、後、数ヶ月で二十歳になるらしい。わたし先々月、齢重ねて６４歳。

甥っ子等３名は、末っ子・長男・中加減な生まれ順の、者らである。長男氏のご両親のお年を尋ねると、わたしに子があったらそのくらいの歳であろうかと思えるお歳であった。

と、いうことは、

ここ三日間、わたし、孫らと遊んだってことか。

 

野球部ってぇのは、コーチ・監督の号令に馴染んでいるせいか、何事も大声を出せば意が通ずるようである。

艇内でのオシッコの要領や、ゴミ始末や、あれこれの作業や、釣り竿の扱いにいたるまで、わたし、大声で指南した。こういうのって、わたし、大好き。反対に、グズグズするやつは大嫌い。

大声で若い衆らと会話し、動き回った二日間だった。

なんのこたぁ〜ない、遊んだのは、わたしが一番だったみたい。

三日目の今日。彼等は、もうクタクタになって、足腰がへたってしまったみたい。

１０時が過ぎようとしているが、まだだぁ〜れも起きてこない。

ワッシャまだまだ若いもん等には負けんのだ！

エイヤッ！　

 

あぁ〜退屈だ。