きんのり氏　　東京湾の男

 

東京湾盤州干潟でアサクサノリの復活に成功したとのことである。

盤州干潟ってどこにあるか？

⇒東京国際空港のある多摩川尻から千葉木更津へ向け“東京湾アクアライン”がある。

その木更津側根っこ近くに小櫃川（おびつがわ）。

小櫃川河口干潟、これを通称“盤州干潟”と呼ぶ。

 

東京湾はその昔、江戸湾と呼んだ。

江戸湾一帯は干潟で覆われていた。

が、しかし、今はもうその面影はなく、かろうじてここ盤州干潟に名残をとどめる。

 

どっこい、ここ、盤州干潟に、男がおって、人よんで“きんのり丸”。盤州干潟を背負って立つおっさん。

わたし、こんなスッゲェ男、他には知らない。

お仲間等と力をあわせ、とうとうこの度、絶滅寸前のアサクサノリを復活させた。

 

悪乗りする者らが出てきそうな予感がして、わたし、気になってしょうがない。

なかに、アオギスの放流を言うお方たちがおいでのようだ。もちろん善意でのことではあろう。

が、しかし、アオギスの棲息は、なかなか難しいのではないか。上手く行けば盤州干潟でなら棲息が出来るようには思うが、きっと不心得なもの等がでてきて、とてもじゃないが棲息できかねる辺りにまで放流を試みようとするだろう。生態系のことなどお構い無しに。

 

いちばん難儀なのは、無作法な釣り師軍団。ゴミ撒き散らし屋さん御一行。稚魚でも、なんでもかでも、自分だけ良ければそれで良しの、勝手気まま氏らのこと。この者らが、アオギスと聞いて、顔色変えて押しかけるぞ！

わたし、まぎれもなくその内のひとり。

あぁ〜言うておきますけれど、わたしのこと、を、そう世間様は見るだろうなってことであって、私自身は、けっこう礼儀正しくやってるつもり。わたし、決してゴミ撒き散らしたりはいたしません。やたら小さい稚魚まで釣ったりはいたさん！

だけど、なんでこう、釣り人たちは、無作法なのだろう。