死亡通知モドキ ２１０６０６
三月末に退職し、五月末になってようやく生前（？）お世話になった方々へ、お礼の挨拶状を出した。挨拶状の発送が遅れたのは、死亡通知を出すようで気が進まなかったからである。
とうとう死んでしまって、
初七日・月命日と死亡モドキ（？）を重ねる間、ほんとうに死んでしまったような気がしてきた。
思うに、今の自分は、過去の自分とは全く別人である。今の現世は昔のあの世。
朝昼晩の食事も、仏壇に納められた我が位牌が、お供えを食うようなものだ。♪♪ナムアミダブツ・チーン♪♪てな感じだ。
かみさんも、どうやら私と同じような心地らしい。彼女は絵を描くが、本人が気がついているか否かは別にして、絵からケレン味（はったり・ごまかし）が消えてきた。上達の原動力はケレンへの挑戦である。ケレンが無くなるのは決して喜ばしいことではない。
死んでみてわかったことが二つある。
１．世の中には、生きているやつより死んでいるやつの方がよほど多かった。
四分六で、いや二・八で、死者の方が優勢みたい。
あの世は超満員。またぞろこの世へ押し戻されそうでワシャ不安だ。
２．神・仏は、生きる者たちは診るが、死者の面倒は診ないようだ。
死んでしまったら、もう馬鹿馬鹿しくて、神も仏もくそ食らえ。そんなあの世に神も仏も生きとれんのだろう。でも、死にきれんやつは診ますとさ。お布施・賽銭無しでもエエかいな？
昨日から梅雨入り、
あの世もこの世も雨模様、
ザァザァ雨が降ったり止んだり。
迷い迷って釣り行きは中止、
なぁんもすることがないから、グダグダ、と湿っぽいことばかり考える。
朝食のお菜は、昨日釣ったアジ・アラの赤ダシと、同アジの酢漬け。
ちょうど食い頃、
♪♪ナムアミダブツ・チーン…♪♪ だ。