縊死（首くくり）願望 ２１０７１０
朝に夕にカレイの一夜干しを食べている。
干し加減・塩加減・焼き加減、いずれも上々だ。
しげしげ眺めてオホーツクの海を思い出し、感極まって縁側からボリボリかじる。
今日は、三田市に住まう妹が、ダンナが猪名川で釣った鮎を届けに来た。
で、今夜は、私が猪名川アユを食い、妹のダンナがサロマ・カレイを食う。
サロマ湖畔の宿の風呂場で出会った東京に住むという熟年老人から便りが届いた。
墓参を兼ねての里帰りだったらしい。
「麦ワラ帽子に半ズボン、少年時代の夢追い北帰行でした」とあり、最後に、
「わたしは今楽しい追憶の中にあります」と結んである。
湖畔で投げ釣りをしていると野良犬がやってきて、かわいい目で私を見上げた。
なんと、犬ではなくキツネだった。写真を撮った。フイルムはまだ写真機のなか。現像するのがなんだか惜しい。未現像のままアルバムに貼り付けようか。
オホーツクのカレイ釣りのこと、嬉しさのあまり、知人友人たちにしゃべりまくって、誰々に話したか、区別がつかなくなった。
幾度も同じ話をして“あいつもとうとうボケた”と言われそうだ。
でも、もうそろそろ呆け時かと思わぬでもない。
どうしようか。
愛艇「はまちどり」が、またまた故障した。
今度は船首船底のバウスラスターが動かなくなった。
購入以来故障続きで、いささか私はおかんむりだ。いったい幾ら修繕代出せば治るのだろう。じゃじゃ馬ぶりにもほどがある。
“乗りかかった船”ではある。
だが、水に浮いて、動いてこそ、船というものだ。
マリーナの陸置船台にへたって高い保管料喰うばかりが能じゃなかろう。
ワシャ泣きたい。既に約一千万円無為に費やした。
これ以上故障するようなら捨てようと思う。購入先業者が引き取らぬなら、艇をブチ壊して、ワシャ首をくくろうかと思う。