周参見 ２１０８１７
某ボート販売会社営業マン某氏から度重なる誘いがあって、未だ治らぬ腰痛・腹痛を騙し騙ししつつ紀伊半島最南端周参見港へと船出したのは、八月十三日のことである。知人・友人、誰も同船希望者がなく、私一人の船旅であった。
以来今日（十七日夜）まで、世間の出来事なんぞは、なぁ〜んも私の知ったことではない。
新聞も、TVもなぁ〜んも見聞していない。
十三日〜十五日までの三日間、周参見で釣り三昧の日を過ごしたが、思えばあっという間の出来事だった。
過ぎ去ってみると、あの楽しかった三日間も夢のまた夢、あぁ、はかないものかな……、
自宅トイレに、いつもは置いていない新聞が山のように積み上げてあるが、これは我がかみさんが、ダンナの遊び呆けを諌める意味で仕組んだもの。
嫌味だなぁ〜。
と、そう思うから、よけいに読みたくなくて、未だここ数日間はわたしにとって空白の日々となっている。
どうせ、現役を退いた後の嘱託生活。総理大臣が小泉さんであれ田中さんであれ、誰だってワシャかまわんのである。
でも、十五日は、ジャンボ宝くじの当選番号発表日。
積みあがった新聞紙の山（わが家は読売と日経を購読している）から、該当ページを見つけ出して神棚の宝くじを点検した。なんとなく当たっていそうな予感があった。
大当たりか？
バカな、３００円ですわ。
釣りに行っていたのは、今一度言うが十三日〜十五日の三日間である。で、今日は既に十七日。釣りから帰って既にニ日間が過ぎようとしている。
前の三日間のことならわかる。だが、後のニ日間はいったい何だったのか。あぁ、眠たい、あぁ、シンドイと思っていただけのことである。
せめて釣果を記録しておこう。
大きなシイラを釣った。十数匹釣った。サシミが美味かった。
そして、小遣いが減った。
財布の中身を確かめるのも億劫だ。確かめても増えるものではない。だから確かめもしない。しばらく質素に生活しようと思うが、疲れが取れたら、その時はたしてどう思うかは定かでない。
しばらく腰痛・腹痛のことを忘れていた。
が、…、
疲れが取れたら、改めて腰痛・腹痛を思い出しそうな予感もある。