残 酷

生イカナゴを釣り餌にする際は、いやがって逃げ回るイカナゴを小さな手タモで掬い捕まえ、その目玉に釣り鈎(針)を縫い通す。

生餌を使う際は、この残酷さに耐えねばならんが、両眼串刺しはきつい。耐えかねてホッペあたりに針を通したりしてみるが、不思議とこの方がイカナゴにとってはダメージが強く、すぐに弱る。両眼串刺しなら相当時間元気なのに。

値段は、一合マス1杯で500円。イカナゴがピンピン跳ね出るから、正確には計れない。大よその検討だ。エサ屋は釣り客の前でことさらに一合マスを使う。
写真がそのイカナゴ餌の釣果。
この時期の釣りはイカナゴが特攻餌。釣り上げた魚は皆腹いっぱいに天然イカナゴを食べている。浮遊していたイカナゴの稚魚たちは成長するにしたがって、順次海底へ降りて砂へ潜る。それまではアオムシごとき不味い餌では、魚はなかなか食いついてくれない。水温11.9度。曇天・凪・午後2時以降小雨。4月11日は陰暦28日、昇りの中潮2日目の釣り。