メダカ夢

 

火鉢水槽に放ったメダカが元気である。水槽は庭先の梅の木の下に置いている。

アレレ！　たくさんいるぞ。かみさんは買い足したのかしらん。

 

メダカはもっぱらかみさんのテリトリーに属するものであって、彼女がここでときおり火鉢を覗いているのを見かけることはあっても、私が自分で覗くのはまだ二度目。

 

覗くと、メダカはパッと散って睡蓮（スイレン・下記に追記）の葉陰に隠れてしまった。

静かに待っていると、あちこちから上目使いに顔を出し、私の様子をうかがう。私がまばたきすると彼らはまたパッと隠れる。野性味あふれた俊敏な動きである。しばらく見ていてうれしくなった。

 

＜閑話休題＞

毎回魚釣りから帰ると、クーラーに納めた釣果を始末し、クーラーを水洗いし、それを日陰に干すが、先日、水洗いしようとしたとき、たまたまそこに水が入ったままのバケツがあったから、その水でクーラーを洗った。これが大間違いであった。

このバケツの水にはメダカの卵が取り分けてあったらしかった。

かみさんが悲鳴をあげて私を責める。

「自分のことだけ考えて他のことはぜんぜん思ってくれない」と責める。

「タマゴが入れてあったのに、わたしパッパにそう話したでしょう。わたしの言ったことはぜんぜん覚えてないのやから」。

そして揚句に「今晩はメダカがパッパの夢に出て来るのやからね」と脅す。

出ましたですよ、夢に、メダカが。
上目使いにたくさんなメダカが私を睨み付けていて、私はそれらのメダカを手で掬おうとするのだけど、いくらやっても掬えなくて、悶々とした夜を過ごしました。

で、前段のメダカ観察はネ、メダカたちに襲われた日の朝のことですわ。